第三部 マスタリングとゲームの運用管理
TRPG『蒸気爆発野郎!』は2種類の参加方法を持つゲームです。それはプレイヤーとして参加する方法と、ゲームマスターとして参加する方法です。どちらの参加方法でも深い楽しみを得ることが出来ます。
ゲームマスターとマスタリング
『蒸気爆発野郎!』のゲームをプレイするためには少なくとも1名のプレイヤーと1名の『ゲームマスター』が必要となります。ゲームマスターは単に『マスター』とも呼ばれます。ゲームマスターはゲームの進行役であり、プレイヤーと異なる立場からゲームに参加します。その参加の方法を、『マスタリング』と呼びます。マスタリングの楽しみはプレイヤーがゲームに参加する際の楽しみとは異なるものです。
実際のゲームにおいて、より大きな楽しみを得ることが出来るのはゲームマスターであると言われています。この章には、主にゲームマスターを行うための方法が記されています。簡単に言えばゲームマスターはゲームの全体を把握し、管理する役割です。また、プレイヤーの発言に対して柔軟に対応することもゲームマスターの役割です。さらにゲームマスターはゲームの裏方でもあるのです。
マスタリング
ゲームマスターが実際のゲームの中で行うゲーム進行に関わる行動は、『マスタリング』と呼ばれます。マスタリングにはゲームを実際にプレイすることを中心として、その周辺、つまりゲームのプレイの準備や処理も含まれます。マスタリングの本領は、ゲームを実際にプレイする最中に発揮されます。プレイヤーとマスターが集合し、ゲームを実際にプレイすることを、『セッション』と呼びます。
セッション
『セッション』は『蒸気爆発野郎!』のゲームにおける最小単位です。実際にプレイヤーとマスターが集合し、ゲームに参加することでセッションが成立します。プレイヤーはプレイヤーキャラクターを用いてセッションに参加します。マスターはゲームの大まかな進行を記した『シナリオ』とゲームマスターの操るキャラクターである『ノンプレイヤーキャラクター(NPC)』を用いてセッションに参加します。
ノンプレイヤーキャラクター
セッションに登場する全ての意志を持つ存在は『キャラクター』と呼ばれます。プレイヤーの扱うキャラクターを『プレイヤーキャラクター』と呼び、それ以外を『ノンプレイヤーキャラクター』と言います。ゲームマスターはノンプレイヤーキャラクターを一手に引き受け、運用を行う必要があります。
ゲームマスターの仕事
ゲームマスターには、大体以下のような仕事があります。これらの仕事は全てマスタリングの一環です。
1.セッションに必要な時間の長さを決める
2.シナリオを準備する。
3.プレイヤーキャラクターの置かれた状況に関しての説明を行う。
4.セッションの最中で様々なキャラクター(NPC)を演じる。
5.全てのキャラクターに対し、ルールを公平に適用する。
6.セッションを査定し、キャラクターに成長ポイントを与える。
ゲームマスターは、プレイヤーとは異なり、様々な事柄に気を使う必要がありますが、それだけにやりがいがあるものでもあります。
ゲームマスターの楽しみ
ゲームマスターは決して辛いだけのものではありません。かけた労力に釣り合うだけの楽しみも得ることが出来るのです。具体的な楽しみの例としては以下のようものがあります。
0.ゲームの進行役でもあるので、ゲーム中で最も注目される
1.シナリオを作成する際に、展開の設定を一方的に行うことが出来る
2.自分の作ったシナリオという舞台の上でプレイヤーが遊んでくれる
3.自分の努力によってプレイヤーが楽しむ顔を見ることが出来る
4.セッションにおける最終的な決定権を持ち、プレイの手本となることが出来る。
次の節からは、実際にセッションを行うためのマスタリングの方法を解説します。
ここまでのルールでは、まだプレイヤーがキャラクター担当サブマスター的な位置付けになっていないので、このあたりの原稿を増強する必要がある。